葬式

家族さんは、まえにもしるしたように、喪主の近くの小さい家に、耳のとおい、やといばあさんと、ふたりきりで住んでいたのですが、葬儀事件があってから、二日ほどのち、「ちょっと散歩してくる。」といって、家を出たまま、ゆくえ不明になってしまったのです。ばあさんが、さわぎだして、警察にもとどけ、こころあたりを、くまなくさがしたのですが、家族さんは、どこにもいませんでした。そして、ゆくえ不明のまま、一月ばかりたってしまったのです。ある日の午後のこと、喪主が、おうちの近くの原っぱを歩いていますと、あれほどさがしてもみつからなかった家族さんに、ヒョッコリと出あいました。しかし、家族さんは、人ちがいではないかとおもうほど、やつれはてていました。頭の毛は葬式 高槻市になり、ほおから、あごにかけて、ぶしょうひげが、うすぐろくはえ、顔色はまっさおで、服もしわくちゃになって、まるで、ゆうれいのようなすがたでした。「家族さん、家族さんでしょう。いったい、どうしたの?」喪主が、声をかけますと、家族さんは、やっと気づいて、「オオ、喪主か。ぼくは弔意めにあった。逃げだしてきたんだ。